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aj

Ryoji Ikeda × Merzbow @WWW X

ライブ

www-shibuya.jp
観ました

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今年の9月にオープンしたWWW X(2号店)。来たのは今月のFloating Points公演以来で、そのときは最後の曲のサウンドトラブルでノイズが走って萎えましたが、今回は内容的に心配しなくても良さそうですね。

先攻はMerzbow。黒いTシャツを着て現れ、照明がまだ落ちない状態から突然スタート。いきなり爆音。機材は恐らくいつも通りで、たくさんの発振器?やエフェクタ類+コイルを張ったギターのようなものを金属の表面をもった板でかき鳴らすスタイル。45分間、微妙に音を変化させながら空間が即興的に埋め尽くされる。ハーシュなノイズといっても、轟音は低音で支えた上で本当に耳にキツい帯域の音は比較的控えめにしているところにこだわりを感じる。構成音は低音ノイズ+純音+ギタージャカジャカか...?演出はシンプルで、本人の後ろからライトが後光のように照らされる程度。観客も皆棒立ちで前を見上げて動かず、さながら教祖と信者のよう。と、そんなことを考えていたら後半に容赦ない音域のノイズが無慈悲に突き刺さる。耳の安全なんて無かった。周りのライトもバチバチ光り出すし教祖を直視すらできなかった。2年ぶり3回目、最近は目覚ましアラームに聴いている程度でしたが存分に楽しみました。終演後に興奮しすぎて爆笑している外人が良かった

30分程の交換時間の後、後半戦突入。てか休憩しても耳鳴りが治らないしハイカットフィルターが付いたみたいになっている。以前WWWでTim Heckerの前に観たときも思ったけどこの人オープニングアクトとか先攻に向いてないのでは? そして池田亮司が白Tシャツ、ニット帽、サングラス姿で現れる。メルツバウと対比になっていていいですね。機材も対照的で、台上にあるのはmacbook(林檎は帯で隠されている)といくつかのでかいミキサーか。小さなドットから始まるオープニング映像が相変わらずクール。セットリストはほぼsupercodexか?前行ったライブ*1と映像も音楽も同じような感じ。ところでWWW X、音響の素晴らしさは言うまでもないがプロジェクタの発色が本当にすごい。白黒がちゃんとした色でくっきり映っている。ついでに池田亮司の白Tシャツにも投影されていてカッコいい感じになっていた。ノイズの音色もメルツバウと違いある程度整って設計されているような印象を受ける。そのせいか揺らすパワーが強く、床が、服が、骨が、内臓が振動させられる。これは人生で一回は体験するべき。特に声帯が振動しているような感触が本当に面白くて、この状態だと多分声とか出ないんだろう。前のダメージもあり、途中2回ぐらい気を失って倒れそうになったけれど、後半になって加速した攻撃性に当てられ無理やり起こされる。マゾい。音と映像が同期しているのは、録画ではなくソフトウェアとして実装されているのか。最後に数秒間、バーコードが白黒ではなく白と原色になるカラフルなシーンがあり驚いた。次回作のイメージを示唆しているのかもしれない。

退場後、機材がすぐに移動されてアンコールもなしに終わるのかと思いきや、何とメルツバウのセットが隣に運ばれる。まさかの共演タイム。事前にセッション企画じゃないとか告知してあったので完全に不意打ち。ノイズといってもまったく違う音楽性の2人、並んでいるだけで異様である。白と黒、デジタルとアナログ、神と神、一体何が起こるのか。

...ガチンコ勝負だった。ドローン的なノイズとリズミカルな連打を分担するのかと思いきや、両者が時間空間を奪い合うかのような轟音を鳴らす。どの音をどちらが慣らしているのか判別がつかないが、それでも荒々しい音ときめ細かい音が鳴っているようで、より密度の濃い空間が展開されているような気がする。先程よりも元気にツマミを回す池田亮司が印象的。ユニット以外でセッションとか過去にほとんど無いんじゃないか。歴史的瞬間を観た気がする。短い時間だったけれど最高の時間だった。共演の直前の軽い打ち合わせ以外は一切喋らず、ひたすらノイズをかき鳴らす両者、どちらも本当に素晴らしかったです。

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そういえば物販で池田亮司の見たことないDVD?が売っていて、値段を見てスルーしてしまったのだけれどどうやら最近ほとんど流通していなかったものらしい。買わなかったのを後悔。

Ryoji Ikeda formula [DVD]

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